アドリアン考察





シーズン3ラストまで、NY編、そして途中からシーズン4の【ネタバレ】を含みますので、未視聴の方はご注意願います。📢シーズン4のネタバレに入る箇所は、わかるように記しています。

勝手に先を予測する表現がありますので、苦手な方は記事をパスしてください。

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アドリアン・アグレスト


ずっとずっと気になっていた、アドリアンについて掘り下げてみる。

すると見えてきた姿…


アドリアンはいい子症候群


随所でみられる父親の期待に応えようとする姿、自分を抑える姿など、彼は確実にいい子症候群に陥っています。

いい子症候群とは…

自分を抑えて周囲の人の期待に過剰に応えようとする自主性(主体性)のない状態。その子どものことを差します。※1

今までのエピソードの中で、思い浮かぶシーンはたくさんありますよね。

それを踏まえながら考察してみます。

まずは…
私が以前から気になってた、ハートハンター回でアンドレのアイスを選ぶシーンから。
ここでは、カガミの話は置いておきます。

3通りのアイスの中から、一つだけを選ぶように言われた時の、アドリアンは…
「そうだね、マリネット任せるよ。」
と、アイスの選択を彼女に委ねていますね。これは遠慮して譲っているのとは"違う"のです。
『マリネット任せるよ』
"いい子症候群の子は…決断ができない"

自分では決められないから委ねているのです。

親が子どもの意思を尊重しないで、理想を押し付けていると、親の意思に従うことが習慣化してしまい、自己決定が苦手になるのです。父親に厳しく管理されているアドリアン…他人の判断に従う心のクセが出ています。

一方、選択を任されたマリネットは、アドリアンと【対比】されています。マリネットは、優柔不断だけれど、考えて決められる人だと言えます。

アンドレ酷い…と思ってましたが、実はアイスを通して、選択することへの対応の違いを描写しているのではないでしょうか。

アイスはそれぞれの関係を表していますから、シーズン3ラスト、NY編のアドリアンがフラフラしているように映る姿を表してるとも捉えられるかも知れません。



そして、NY編。
ここにも特徴が出ているので触れます。
いい子症候群は、親や他人からの期待に答えること、認めてもらうことが重要になってしまい、それに上手く応えられず失敗してしまうとひどく落ち込む。また、責められると自分が否定されたと感じ存在価値が揺らぐとあります。

NY編はまさにそのことが描かれたストーリーです。

親が過度に期待し、理想を押し付けていると、子どもはその期待に応えようと無理してしまうのです。

アドリアンはずっといい子であったため、責められることに耐性がありません。

指輪を外したのは、揺らいでいた存在価値を、そこで(レディバグが否定しなかったため)失ってしまったと考えられます。
「彼女のがっかりした目に耐えられなかった」

彼にとって、最愛の彼女に認めてもらうことや、どう思われてるか(信頼されているか)が重要になってしまっているのです。

そして、やはりNY編でも父親に従って帰って行くのです。



全ては、ガブリエルの接し方の問題です。アドリアンの性格がそうなのではありません。

アドリアンが変わるためには…

殻を破るためには、父親や他人の判断に従うのではなく、自己決定を繰り返していくことが重要なのですが、

その為には、まず親が接し方を変えなければなりません。

それがないと、アドリアンは将来…

彼の場合は、うつになったり、恋愛面で、恋人に怒り(本当は親への怒り)をぶつけたり、相手をダメにしてしまう可能性などがあり、大人になったらアダルトチルドレンとなります。

このままで、マリネットと付き合っても、彼女を苦しめてしまうし、アドリアン自信も苦しむことになるのです。(ただ、今はシャノワールとして発散しているので、そこまでではないかも知れませんが)

アドリアンがマリネットと幸せになるには、その過程に、父との関係改善が必須なのです。

そこに、とても重要な意味があります。

NY編の感想でも触れたのですが、マリネットの告白が何度挑戦してもアドリアンに届かないのは、今がタイミングではないと運命が導いてるから…

2人がそのタイミングではないのは、そうしたアドリアンの事情が深く関係しているのではないでしょうか。(ホークモスが父親問題とは表裏一体になっていると考えています。)

白猫回の崩壊した未来とは、成長を経ないまま結ばれた2人の、そして、アドリアンの未来の【比喩】なのかも知れません。キャットブランを救ったのはレディバグであるマリネット…彼を救うのは彼女だと示しているのかも知れません。


そして、アドリアンのテーマが見えてきます。先程のアイスの件と同様、それは"選択"です。

アドリアンが苦手な選択が、これから迫られていくと考えられます。


※1 病名ではありません。


▶ここから、シーズン4に触れます。ネタバレを回避したい方は、ここで回れ右してくださいね。(と言っても私も少ししか知りません…)

シーズン4の1話と2話を見ましたが、日本語翻訳があまり理解できなかったので、その先は見ず、知ってることだけです。カガミとアドリアンは別れる…で合っていますかね?それを前提に…

アドリアンは、自分で決めることができませんから、別れる判断は、カガミがしたのではないでしょうか。それに従っただけだったのでは?

そして、矢印逆転のフラグが立ったと、Twitterで目にしましたので、アドリアンはマリネットに気持ちが傾いていく…のかも知れませんが、その辺りの考察はちょっと飛ばして…

いつかは、アドリアンはマリネットかレディバグかの選択を迫られるのではないでしょうか。(シーズンいくつかな…)

その時、マリネットを決断するには…父親が態度を変え、いい子症候群から脱却している必要があります。

それまでは…どちらか決められず、フラフラした状態に陥ると思います。一方で、マリネットがシャノワールかアドリアンかを決める場合はどうかというと…優柔不断なので迷いますが、自分の心と向き合い、悩んだ末に決断することができるのです。(アイスの選択場面と一緒です。)

シーズン4以降も、アドリアンには何度か選択をする場面が提示されるでしょう。自分では決められない姿がそこにあるはずです。

そして、

白猫回で…ホークモスが迫った、母を取るかレディバグを取るか…。これも重い"選択"になってます。この時のアドリアンには決めることは無理というものです。彼でなくても、難しい場面ですが、アドリアンにとっては本当に混乱する場面で、とても酷なことであります。

そして今後もし、ガブリエル(ホークモス)がアドリアンに、レディバグか母かの選択を迫るとしたら、レディバグを選ぶには、やはり…。彼に変化が必要です。(その展開があるかはわかりません。)


いい子症候群の子どもは、自分の気持ちがわからないという特徴があるので、アドリアンが、マリネットへの感情に無自覚なのは…それが原因なのかも知れませんが、レディバグ大好きでカガミへの好意にも気づいけてる(本当の好きとは違うけど)ので、ちょっと何とも言えません。

マリネットに対する感情は、本当の気持ちを抑え込んでいるのかも知れないですけどね…。判断材料が少な過ぎて…うーん、まだわかりません。

アドリアンは、彼に想いを寄せる女の子たちからも、完璧という理想を押し付けられて……ある意味では彼女たちもガブリエルと同じことをしているのかも知れません。そして、やはり本当の自分を抑えて、他人の期待に応えようとしているのがアドリアンなんですね。

アドリアンは自分の人生を生きていない…奪われている子どもで、無自覚に自分以外の者に従って生きています。

今後、シーズン4を見て、何か気づいたら追記したいです。


最後に

シーズン4については、よくわからないまま書いてしまってます…。違うところがあれば後で訂正したいと思います。

いい子症候群の子どもやアダルトチルドレンの方が幸せになれないという意味ではありません。このアニメにおいてのお話です。2人はまだ14、15歳の年齢ですから…。それを考慮しています。

アドリアンの考察は、3月に書き始めたのですが、その時はカガミともう少し付き合っていると思っていたので、マリネットとカガミを選択するのかな…と考えていました。

『先の予測』も色々と書きましたが、ミラキュラスの予測は無謀だと思っているので、勝手に妄想しているようなものです。書いておいて変ですが…全てを鵜呑みにしないでくださいね。無謀だと分かっていても、書きたいのが考察する人間なんです。分からないことを知りたくて仕方ないんですね。

私は、心理学者でも何でもありませんので調べて書いています。(ネットの情報なので、不確かなものも含まれているかも)

いい子症候群は正式な学術用語ではありません。

(追記)パーソナリティにおける家庭環境の影響はものすごく小さい。というのが近年の研究で示されてきているので…
このような親子問題がどのように扱われて行くのか、私にはわかりませんが…ミラキュラスにおいては、家庭環境の影響を受けた子どもたちについて、問題提起してると思いますので…その視点で書かせて頂きます。


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最後まで読んでいただき、ありがとうございました✨

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